茶道教室:令和2年2月
今月は炉、水指棚の扱いになります。
2020年2月6日(木)・15日(土)
床 梅花に雪の
ふれるを
よめる
小野篁朝臣
はなの色は
雪にまじりて
みえずとも
かをだに匂へ
人の
知べ
く
筆者不明
花 窓の月、紅梅
花入 常滑細
菓子 銘・こぼれ梅 花乃舎製
器 紅心宗慶宗匠好
杉片木四方銘々 兎焼印
2020年2月15日(土)
花 白侘助、万作
2020年2月20日(木)・22日(土)
床 溝口翠濤公筆 梅の大字
浅紅鮮娟仙 方之雪媿色 濃香芬郁妓
爐之煙譲薫
君ならてたれにか見せむ
梅の花 いろをも
かをもしる人そ知る
花 侘助椿、万作
花入 高取四方 算木文
菓子 銘・菜乃花 花乃舎製
器 紅心宗慶宗匠好
杉片木四方銘々 兎焼印
2020年2月15日(土)
菓子 銘・桃の里 花乃舎製
2020年2月27日(木)・29日(土)
床 武者小路實陰筆
若木梅
二葉より にほふ枝にも
生多ちて まだとしもへぬ
梅のはつ花
路柳
すぎがてに わくれば道乃
春風も 多もとにつるる
青柳の陰
花 八手花笠(洋名:クリスマスローズ)、土佐水木
花入 六角織部
菓子 銘・桑名雛 花乃舎製
器 紅心宗慶宗匠好
杉片木四方銘々 兎焼印
2020年2月29日(土)
菓子 銘・契り餅 花乃舎製
古菓 ひちぎり(引千切)
引千切とは、餅と餡で作られる和菓子の一つ。その形からあこや餅とも呼ばれることもある。 白餅を丸く伸ばしてくぼみを作り、その端の一カ所に引きちぎったような取っ手らしき形を添える。くぼみには餡を乗せる。宮中で人手が足りない時に餅を丸める手間を惜しんで引きちぎったのが始まりと言われる。餅は白餅に限らず、よもぎ餅などを用いることもある。餡も粒餡と漉し餡とある。京都の雛祭りには欠かせないとされる。
ひちぎりの起こりは、平安時代の公家が我が子の前途を祝して、子どもの頭上に餅を三度触れさせたという儀式、戴餅(いただきもち)である。この儀式の餅は、丸い餅の中央のくぼみに小豆餡を載せたものであったという。ひちぎりは蓬餅(よもぎもち)を杓子型にして、真ん中のくぼみに小豆餡を置いた菓子である。杓子型の柄の部分は、「引き千切る」という名前の由来通り、先端は引きちぎられて角のようになっている。昔の京都では、女の子が生まれたとき、婿方の家に祝いの配りものとし、ひちぎりを贈るならわしがあったとされる。