茶道教室:平成23年8月

今月は大板、重茶碗の扱いです。

重茶碗は、数人のお客様に次々とお茶を点てるための点法で、同じ種類の茶碗を重ねて使用します。遠州流では遠州以来の「切り形」の重茶碗を使うことを慣例としています。
遠州好み 7項目目に遠州切形 信楽茶碗 
 
今回はお稽古ということで、違う種類のお茶碗を使用します。

本来「茶」とは濃茶をさし、薄茶は今でいう番茶がわりということで、客の所望によって何服も点てるので、流祖の頃は同じ茶碗を人数分重ねて次々と茶を点てた記録もある。濃茶に使用する茶碗とは、その性格を異にする訳である。

2011年8月4日(木)・6日(土)

床  其心庵宗明宗匠筆 立秋の消息
    谷古宗玄宛 昭和二十一年八月十日 浄釜∴

    御芳思有難く拝誦仕り候
    三伏の暑さなどと申候うちに立秋となり
    申し候へどもなかなか暑さおとろへず
    朝夕の風のみ幾分冷氣をはこびくれ候
    やに思ふのみに候
    其後久しきなかをうちすぎ申しわけなく
    おすこやかに御一統様おすごし遊ばれし
    趣 およろこび申し上げ候 当方も無事
    清陰に籠致します御休心下きれ度く候
    御両親様御家中御一統様によろしく願ひ候
    先づは御礼まで

    昭和二十一年八月十日
    小堀宗明
    谷古宗玄様 浄釜下

花  遠州木槿、突抜忍冬、山吹、河原撫子
花入 見立 篭

菓子 石取祭に因んで
     銘・河原撫子    花乃舎製
 器 ボヘミアガラス

2011年8月18日(木)・20日(土)

床  権十郎篷露公筆
    雲 ふかき あたりの山に つゝまれて
      音のみいづる 滝の白浪

花  遠州木槿、金水引、河原撫子
花入 白竹 有馬篭

菓子 銘・桔梗         花乃舎製
 器 ボヘミアガラス

  大板飾り
風炉釜 遠州好 瓢箪切合わせ
水指 安南写 細
茶器 石州好 寿老棗
茶碗 白薩摩 布袋に唐子文
替  益子焼
茶杓 小堀定泰老師作
     銘・渓声
 蓋置 唐銅竹節
 建水 万古 餌籮 谷古宗玄手造り

2011年8月25日(木)・27日(土)

床  其心庵宗明宗匠筆 瓢箪画賛
     よのなかわ とにもかくにも なりひさご
      かろき身 にこそ 楽しみわあれ

花  遠州木槿、突貫忍冬
花入 竹市松組四方篭

菓子 銘・萩          花乃舎製
 器 絵瀬戸 四君子の絵

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